Y combinatorがみているBlockChainの未来をRequest networkを通して覗き見る

Y combinatorがどんな事業に出資したか気になって夜も眠れなかったので、Request networkのWhite paperを読んで内容を把握しました。
あんまりBlock Chainに出資している印象はなかったのだけれども…

事実確認

まずは事実確認から。
Y Combinatorのホームページで確認。

Y Combinator

当然ながらRequest Networkの名前がある。
w2017なので、2017年の冬(2017年の1月とか)に出資している模様。
Paypal2.0という説明も。

事業内容

事業内容の特徴は以下のようなものです。

  • 誰もが支払いができる分散型のネットワーク
  • 分散型の台帳に記入することにより安く、簡単に、安全に支払いができる
  • 支払いの自動化が可能。

ちょっとこれだけではわからない…

レイヤー

Requestはイーサリアム(ETH tech)の一番上のレイヤーにあたる。
ecosystem

Extensions Layer

様々な支払い方法を可能にするレイヤー
利用例としては、部屋を借りたとして、家主に対して契約期間中に毎月支払いをするようにしておく。
そうすれば、契約期間内に引っ越したとしてもに違約金を取られずに、契約期間中は家賃を支払えるようにできる。
これによって、月末に一括で違約金を払わなくてはいけないということはなくなる。

また、政府もこのレイヤーを利用でき、消費税を予め設定しておいて、売買が発生した時には売り手には代金から消費税を引いた分だけが入金されるようにするなどが考えられる。
売り上げの数%をNGOに寄付するという動きも簡単にサポートできるようになる。

拡張機能には手数料がかかるようになっており、開発者に手数料を渡す仕組みになる。
拡張機能同士の争いが発生するので、競争原理が働き価格は下がることが見込まれる。
現状は0.1%から0.5%の手数料を考えており、取引が増加したら1日に5000ドル以上だとすると、0.1%でもExtensions Layerの開発者は十分な利益を得ることができる。

あらゆる支払いに対応できる拡張機能を実装することができるプラットフォームの役割を担います。
Word Pressの拡張機能のように多くの開発者が参加すればサービスはどんどんと便利になるし、使いやすさも磨きがかかります。

Apps Layer

現状、Mycellium, Coinbase, Bank of America, Bankinなどなど多岐に渡る。

決済

誰もがRequestで支払いが可能となります。
その結果、ワンクリックで支払いができるようになり、支払い状況をいつでも確認することができます。
特別なケースにおいては貿易法に則り税金を支払うことができる。

Requestの特徴は既存の決済の法慣習や枠組みを活かしたまま、決済だけを置換しようとしていることだと思います。
税金の類、ここでは貿易法が上がっていますが、既存の貿易法を拡張機能を実装することで使えるようになるところが大きなポイントですね。

決済方法

image01

Bobが支払いをして欲しいとAliceに対してリクエストを出して、Block Chain(Request)を通してAliceのwalletが検知し、Aliceが承認すれば支払いが完了します。

例えば、BobがAmazonで出品していた場合、AliceがAmazonで購入した時に、AmazonがBlock Chain(Request)に対して決済のリクエストを送ることができます。
そして、Aliceが支払いの承認をすれば決済が完了します。

車の売買に使うスマートガレージコントラクトというものを想定して見ると、車を購入する時に支払額をBlock Chain(Request)にデポジットしておいて、車が購入者の手元に届くと同時に支払われるようにすることも可能になります。

その他にもそのような使い方が何通りも考えられます。

既存の枠組みの代替

cases

以下のような問題が解決されます。

  • Amazonでクレジットカードで支払う時にはAmazonにクレジットカード情報を提出しなくてもよくなるので、情報漏洩のリスクが減りよりセキュアになる。
  • 請求書を送って、支払い側が注意深く口座番号を入力して、受取り側がデイリーで入金チェックしなくてもよくなる。
  • paypalとかのサードパーティを利用する時に個人情報の入力が不要になり、手数料も安くなる。

銀行などは現状SWIFTネットワークを使っている。
が、1日に5兆ドルものも取引があるにも関わらず、ワークフローは最適化されていない。

特に国際的な取引に関しては煩雑を極めています。

利用ケース

B2Bのインボイス

数えきれない数の請求書がいまだに、紙や電子メールでやりとりされている。
これは、入力ミスを引き起こす要因になっている。

Requestを使うことで支払い側が口座番号を入力し直したりする必要がなくなる。
国際送金は少ないくない頻度で遅延が発生したり、売掛金を回収するまでの間に企業が破産してしまうケースがあるが、ヨーロッパ中央銀行は支払い側の信用力やその他の情報を元に解決しようとしている。

これは、Request networkがまさに実装しようとしている内容で、今日では支払いの受け取り側が支払い側を信用して取引しなくてはいけないが、これからは契約前に支払い側の信用力やその他の情報を元に取引金額を決めることができる。

B2Bインボイス

オンラインでの支払い

Amazonなどで購入するときはクレジットカード番号を登録しなくてはいけないが、その必要がなくなる。
なので、Requestを使うとどこかの会社が個人情報を流出したなどを心配する必要がなくなります。
Amazonが購入者に対して支払いリクエストを送信して、購入者は承認するだけ。

  • セキュリティ:支払いリスクを入力することは一度もなく流出リスクはない。
  • シンプル:ワンクリックで支払いが完了する。
  • コスト:Paypal、Bitpay、Stripeは1%から7%の手数料がかかるが不要になる。

Amazon

会計、監査の仕事の自動化

Requestを使うと全部の会計処理が同時に行われる。
通常の会計だと(日本しか知りませんが)税金の類は貸借対照表に乗っけておいて、決算と同時に税金の処理などをしていきます。

つまりタイムラグが生まれることも業務を煩雑にさせる一因となっているのですが、Requestだと例えば消費税の場合は支払いと同時に計算され消費税が引かれた金額だけが受け取り側に着金するので、会計業務が大幅に削減されます。台帳もあるし。

また、会計をダブルエントリーから、トリプルエントリーへ移行することができ、より詐欺が起こりにくいようになります。
ダブルエントリーとトリプルエントリーはslide shareにわかりやすい説明がありましたのでご参考までに。

企業の台帳の他にオープンな台帳を準備して正当性を担保できます。
何より会計の電子化にかなり意義があります。

全て台帳に記入されているので自動で会計、監査が完了する。(white paperではSmart Auditと読んでいます。)
2014年、MicrosoftはDeloitteに46.2百万ドル支払っている。バンカメも同じぐらい支払っている。

audit

統制と税金

政府は全ての企業に取引の全てのトランザクションの提出を求めているが、Requestに移行することでリアルタイムに全ての取引を確認することができます。

ファクタリング、中間業者

あらゆビジネスの中間業者はワンクリックで売買が完了するので、より取引を円滑に行うことが可能になる。
Block Chainに刻まれている情報の信頼性が高いためファクタリング(売掛の流動化)の事業をより円滑に行うことができる。

組織の透明性

OECD、世銀などをはじめ、あらゆる政府、組織などの透明性に寄与する。

  • アカウンタビリティー:寄付がどのように使われたかの説明責任を果たすことができる。
  • 整合性:取引の整合性を高い水準で維持できる。
  • 議論性:取引がオープンになって議論が活発になる。
  • 信頼性:オープンになることで信頼性が向上し、政府がどんなことにお金を使っているか明確になる。
  • クオリティ:オープンになることで予算のレビューや、コードのレビューなどが行われ、より品質が上がる。

まとめ

DAppsが注目を集めていますが、レイヤー争いも熾烈を極めています。
新しいレイヤーにどれだけの開発者が相乗りしてくるかがポイントですが、Request Networkがやろうとしていることは既存の枠組み側(政府など)は非常に参加しやすく現実的な案です。

BitCoin周りは既存の税金とかを無視できるというのがいいと思っていますが、それでは税収入がなくなる政府は乗ってこないので、既存の税慣習をそのままにして決済だけを置き換えるというやり方が既存の枠組みとBitCoinの折衷案的な提案な気がします。

DAppsのプラットフォームをどこが一番早く抑えるか?
あらゆる参加者がいまいろんなところにフラッグを立てている…参戦したい…お金ない…

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です