口コミマーケティングのプラットフォーム Friendz のICO分析

FriendzのサイトWhitePaperを元に分析しました。

概要

既にビジネスが動いており利益が出始めている企業のICOです。
ICOでは、まだビジネスがスタートしていない企業も多くある中、既にビジネス展開をしている点では資金が集まりやすいと予想できます。

Friendzはマーケティング企業であり、口コミがもっとも強力なマーケティングツールであると位置付け、口コミによるマーケティングを行なっています。
広告を打ちたい企業とSNSを通じて広告コンテンツを発信する個人(以下、User)を結びつけて、手数料をもらうビジネスをしています。

実績

多国籍企業を含む200社に対して既にサービスを開始しています。SNSを通じたマーケティング実行するUserはFriendzのプラットフォーム200,000人登録しています。ヨーロッパを中心にビジネスをしており、オフィスはミラン、ローマ、そしてマドリードにあります。

2015年9月からビジネスを開始し、サービス開始から18ヶ月で損益分岐点を突破し利益が出はじめました。
また、50万ユーロ(約6500万円)の資金調達が済んでおり、2017年の売上高は120万ユーロ(約1億5千万円)で2016年に比べると310%増加しています。

売上高推移

市場

デジタルマーケティング市場

広告市場はは毎年5%から9%成長しており2020年には7241億ドル規模になると予想されています。
その中でも特にモバイルマーケティングの市場規模が拡大しています。
国単位でみると、アメリカ、中国、日本、イギリス、ドイツの市場規模が大きく、2017年では全体の34%を占める。
デジタルマーケティング(デジタル機器全般のマーケティング)の市場は2017年に17.7%増加し、2699億ドル規模に、2020年には広告市場全体の46%を占める3355億ドルになると言われている。

デジタルマーケティングの市場

モバイルマーケティング市場

2018年には広告費全体の29%、デジタルマーケティングの広告費の68.8%が、モバイルマーケティング(スマホ広告など)に使われると予想されています。
2020年には広告費全体の34.2%、デジタルマーケティングの広告費の73.7%になると予想されている。

モバイルマーケティング市場

インフルエンサーによるマーケティング市場

マーケティング担当者の3人に一人がインフルエンサーによるマーケティングの予算が増加すると示唆し、84%が2016年に最低1回は利用した。
(出典:Nielsen)

テレビマーケティングの効果が希薄化し、2015年にはスマートフォンの利用時間がテレビの利用時間を抜いた
(出典:Bloomberg)

2016年にはテレビ広告よりもインターネット広告の方が多い
(出典:Wall Street Journal)

多くの情報源からモバイルマーケティングの市場は今後も急激に拡大することが予想できます。

Frenzの市場

1日平均5.4時間はネット上でコンテンツをみたり、シェアしたりすることに費やされています。
その上、Global Trust in Advertisingのレポートによると、アンケート回答者の84%が知人からのアドバイスを信用して商品を購入し、42%がバナーから購入していることがわかりました。
つまりは口コミが重要なマーケティングツールと結論づけることができます。

広告効果

FrienzのUser(マーケティングを実行する個人)はセレブでもなければ、有名なインフルエンサーでもありません。
FrienzのUserは日頃から広告のためにSNSのアカウントを使っておらず、フォロワーは500から2000人程度です。
このようなUserから広告を発信することによって、よりclosedなコミュニティにリーチすることができます。

思想

影響力

事業内容

企業とSNSから情報を発信している人とを繋ぎ合わせるプラットフォームです。
マスメディアからの広告や特定のインフルエンサー(セレブやyoutuberなど)からの紹介よりも、友人からの紹介(口コミ)は信頼できるのでとても効果的なマーケティングとなります。
企業が口コミを通じてマーケティングできるサポートを行っています。

Visualize

このようなマーケティングのサポートをするビジネスにはよくあることですが、広告を出した企業はダッシュボードからキャンペーンの進行状況KPIを確認することができます。

ダッシュボード例

承認システム

公開前に全てのコンテンツが、キャンペーンの規程を満たしているかを確認するシステムを構築しています。
もし承認者によって承認されなかった場合、Userはコンテンツの作り直しをしなくてはいけません。

また、実績のあるUserは承認者となることができ、承認者もランク付けされる仕組みになっています。
承認には2つあり、キャンペーン(広告規程)の承認コンテンツの承認があり、マーケティングの質を担保しています。
承認者は、承認作業を行なった時に報酬がもらえます。

収益

売上は以下のような条件で発生します。

  • CPM (Cost per Mile):発信したコンテンツに対して1000件のアクセスがあった時
  • CPI (Cost per Interaction):発信したコンテンツに対してイイネ、コメント、シェアがついた時
  • CPV (Cost per View):発信したムービーが1回閲覧された時

収益

Funキャンペーン

面白い投稿をして、競争するコンテストを実施しています。
キャンペーンで賞を獲得した人は、将来的にはFrienz Coin(今回発行されるトークンの名称)を報酬としてもらえるようになります。
Funキャンペーンはコミュニティの面白さの維持のために定期的に実施しています。

Friendzクレジット

Friendzクレジットとは、実際にUserと承認者が得る報酬の形式です。
Friendzクレジットは実社会の通貨(円など)と同じ価値があり、もしトークンマーケットの変動があったとしても、Userや承認者はトークンマーケットの影響を無視して報酬を受け取ることができます

実社会の通貨をFriendz Coinに換金することで、Friendz内のサービスが利用できるようになります。
企業が広告を打つ時は、Friendz CoinをFriendzクレジットに換金して申請します。

参加者

  • 企業:多くの場合広告主。将来的にBtoBも考えていることから広告コンテンツを作成する側の企業も参加する予定。
  • User:広告コンテンツをSNSから発信する個人(将来的には法人も参加予定)
  • 承認者:広告規程やコンテンツの承認を行う個人(将来的には法人も参加予定)
  • (ソーシャルメディア):FacebookやYouTubeなどのSNS。

トークン

Friendz coin

  • ERC20ベースの通貨

トークン配布

トークン名 Friends Coins
トークンシンボル FDZ
総額 1,500,000,000 FDZ
ハードキャップ 750,000,000 FDZ
ソフトキャップ 50,000,000 FDZ
期間 3月1日 〜 3月21日
最小購入価格 0.1 ETH
コンバージョンレート 1 FDZ = 0.067 USD
期間 金額 Lockup
数時間 1 FDZ = 0.048 USD 12ヶ月
1日 1 FDZ = 0.056 USD NO
1週間 1 FDZ = 0.061 USD NO
2~3週間 1 FDZ = 0.067 USD NO

通貨全体の50%はICO時に配布されます。
20%は将来ヨーロッパ以外の国にビジネスを拡大するための内部留保となります(12ヶ月のロックアップあり)。
11%はパートナーへの報酬、7%はアドバイザーへ(12ヶ月のロックアップあり)、5%はチームへのボーナスとして(12ヶ月のロックアップあり)、5%は流動資産、2%はトークン購入者へのボーナスとして分配されます。

トークンの配布比率

資金使途

マーケティング企業なのでマーケティングに50%使用されるのは妥当な範囲だと思います。
人件費に20%使われるのは少し多い気が世界進出に向け仕方がない出費なのでしょうか。

資金使途

財務

損益分岐点を突破し黒字化している状況で、トークンを発行し一度EBITDAベースで赤字になっても世界進出をしようしています。
黒字化が2021年というのは少し先ですね。
ロードマップをみると、今はヨーロッパでビジネスを展開していますが、アメリカやアジア、オーストラリアに進出後の黒字となります。(ガンガンマーケティングをするんでしょう。)

損益計算書
* Token Buybackというのは、広告費用を実社会の通貨で支払った時に、Friendz側がマーケットからFriendz Coinを買い戻すための費用です。これは後にFriendzクレジットに換金され、企業が広告費として使います。

ロードマップ

日程 内容
2018年第1四半期 ICO
2018年第2四半期 中央ヨーロッパ進出
2018年第3四半期 承認システムのローンチ
2018年第4四半期 BtoBビジネスの展開
2019年第1四半期 北欧への進出
2019年第1四半期 Userへの支払いシステムローンチ
2019年第2四半期 Userのウォレットをローンチ
2019年第3四半期 東欧へ進出
2019年第4四半期 北欧への進出
2020年第1四半期 北アメリカ進出
2020年第2四半期 南アメリカ進出
2020年第3四半期 アジア・ヨーロッパ進出

総評 3.4点

事業 4点

既に動いているビジネスということもあり信頼性があり、多くの企業・個人がついています。
事業内容に関しても新規性があり、時代のトレンドに合っていますが、参入障壁が低い気がします。
プラットフォーマーなので、誰でも同じビジネスを開始できる状況にあります。
そのため、規模の拡大をし、いち早く大きなプラットフォームになるという指針は間違っていないと思います。

市場 5点

広告という大きなマーケットの中で、特にSNSをターゲットを絞っており、今後の成長が期待できるマーケットです。
また、SNSの中でもインフルエンサーを使うのではなく口コミでマーケティングを行うというのは、市場戦略として絶妙なところです。

財務 3点

黒字化しているのですが、他企業が参入してきたら危ういポジションにあります。
そのため、マーケティングをして認知度を高めないといけないため、マーケティング費用がかかってしまいます。

組織 3点

Founderを含め全体的に若い組織編成です。
CTOのGiorgio Palloccaは、シリアルアントレプレナーでソフトウェア企業の売却経験もあるそうです。

トークン 2点

ホワイトペーパーを読んで、トークンの必要性があまり理解できなかったので、telegramで確認してみました。

telegram質問

世界展開が目的のファンドレイズのようです。
その後詳しいという人からのメンションはなく…

telegram返答

ビジネスモデル上、トークンを発行する必然性はありません
Friendzのプラットフォームの囲い込みには多少効果はあると思いますが、一番の目的はファンドレイズして世界展開し、市場を独占するためです。
一方で、ビジネスの基盤がしっかりしているためトークンの価格は上がると思います。

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